2011年09月08日
紳助包囲網が狙う本丸

暴力団との関係を認めた島田紳助(55)はマスコミを避けて沖縄のマンションに“籠城”しているとみられ、紳助問題は膠着(こうちゃく)状態となっている。
そのためか、世間の関心は警察による“紳助包囲網”に移りつつある。警察庁の安藤隆春長官が「紳助を洗え!」と指令を下したと一部で報じられ、警視庁と大阪府警が逮捕を視野に動いているという報道もあった。
といっても、紳助と暴力団のメールのやりとり自体が法に触れるわけではないし、警察側も立件しようとは考えていない。
他に暴力団絡みの地上げや競売物件の売買への関与疑惑、暴力団関係者に名義貸しして株式売買させたマネーロンダリング疑惑などの指摘があるが、いずれも数年前の案件で事件化するのは難しそうだ。
それではなぜ5、6年前の“黒いメール”が今ごろ流出し、矛先が紳助に向けられたのか――。10月には全都道府県に制定・施行される暴力団排除条例が関係しているとみられている。
同条例では暴力団とその関係者との付き合いが発覚した企業は、改善が認められないと「密接交際者」として社名が公表される。その企業は銀行から融資が受けられなくなり、当座預金口座の開設も禁じられる。警察庁はこの条例を切り札に暴力団組織の一網打尽を目指しているとされ、国民に条例の存在を何としてもアピールしたいのだろう。その“大型摘発案件第1号”が紳助の周辺にあるというのだ。
「紳助は石垣島のリゾート開発にも取り組んでいて、現地で土地や不動産の売買をしていました。このリゾート開発には紳助が出演していたキー局の番組が関与していたといい、警察は紳助を突破口にしてテレビ局を攻める気ではないか、という見方もあるのです」(捜査関係者)
どでかいスキャンダルがはじけるか。